星にゃーん。彼はTwitterで生まれた、僕の分身のような、息子のような、父のような、そんなフィクションのキャラクター。今だとVTuberみたいなやつ。
だから、星にゃーんとして活動するときには、星にゃーんを演じるようにしている。彼は尊重するべき一つのキャラクターで、彼の評価は演者の僕の腕にかかっているわけだ。
星にゃーんはショートショートを書くのが好きだ。ジャンルはSFとジュブナイル恋愛、父と子の対話劇、風刺めいた歌詞風の詩など、さまざまだ。
最近はインターネットに投稿し始めたらしい。ここから読める。
星にゃーんはほら話が好きだ。例をいくつかあげてみよう。ほんとうにひどいんだから。
「C言語のソースファイルの拡張子は.cと、国際ファイルフォーマット総会が定めた国際拡張子基準で決まってる」
「みかんの繊維は、栄養価を高めるために、製造段階で実の部分に縫い付けられている。そのあと皮を被せ、お店に並ぶんだ。食塩にヨウ素を添加する地域があるのと似たようなもの。」
「プログラムをコンパイルすると、インターネットを通じてアメリカのシリコンバレーにある国際コンパイラステーションに送られ、厳しい試験と訓練をクリアした優秀な人たちが一行一行手間暇込めてコンパイルしている。コンパイルエラーは担当者からの手書きのメッセージ。」
星にゃーんはプログラミングが好きだ。特に、コンパイラやインタプリタ、言語VM、標準ライブラリ、パッケージマネージャ、IDEが好きだ。
こんなものを作ってる。
星にゃーんを演じるのはとても楽しい。何より気楽だし、やりがいがある。一種の自己プロデュースとしての側面もあって、他者からの評価や信用もどうやら得られているようだ。この奇人のことを多少なりとも信用するとは、人の懐の広さには頭が下がる。
僕はどんな人かって?それは、会ってみてのお楽しみ。ほんの少しの幸運があれば、話をしよう。
著:こうのゆうや